一戸建てスケルトンリフォームの現場が昨年より多く、
最近まったくブログの更新ができていませんでした。
創業大正8年のハイウィルでは、
さまざまな一戸建てリフォームをご依頼いただいておりますが、
その中で、2世帯へのスケルトンリフォームや中古戸建を購入され、
まるごとリフォームされる方が非常に多いわけですが、
今回はどちらかと言えば滅多にはないカテゴリになります
一戸建てリフォームの「お神楽」
について紹介したいと思います。
本来のお神楽とは平屋建ての住まいで2階部を増築するようなとき、
通柱を使わず管柱のみで、2階建てとする構造をいいますが、
今回は柱も総入れ替えによる
事実上、一戸建てのリフォームというよりは、
ほぼ新築になりますが、平屋から2階屋へのご依頼です。
今回はお客様も職人ということもあって、構造部分のみの相談でした。
最低限の設備機器にまつわる配管工事、電気配線も取り回しまでを相談。
要は「躯体渡し」と呼ばれるもので、弊社の得意とする構造部の補強までをご依頼、
造作は階段造作くらいのもので、内装などはお客様が施工されるというケースです。
一戸建てリフォームのお神楽工事のご依頼にも2パターンあります。
すでに平屋で建設されている建物を補強して2階屋を作るものと
いづれお神楽をする予定で、当初は平屋を希望されるお客様です。
後者は平屋の新築も弊社にご依頼されます。
このような場合、平屋を新築する際に、のちのち2階屋を
建てる想定で構造部の設計をします。
正確にはこのような場合、今回のケースはお神楽とは呼びません
(柱等もすべて入れ替えのため)が、
平屋から2階屋へする流れをお話したいと思います。
世田谷区の一戸建てリフォーム現場になりますが、
現場はこのように入り組んだ場所にあり
平屋となっております。
室内を一部解体し、既存の基礎や土台の状況を確認します。
平屋のため、構造は頑丈とはいえない作りになります。
そのため、この構造材の延長でお神楽工事をしてしまうのは
危険であることがわかります。
お神楽工事(実際は半新築)の2階建て構造になりますので、
足場は高さをみます。
固定する場所がないため、通常はシートを貼りますが、
固定されていない状態でシートをかけてしまうと風圧で足場が
倒れる可能性がありますので解体と同時にシートを貼る方法をとりました。
このあたりは新築とは違う難しさがあるのが一戸建てスケルトンリフォーム
になります。
既存の枠組みを残すのが前提(今回のこのケースは柱も新設)のため、
手壊しによる解体となります。内部外部のスケルトンのため
完全に骨組、構造体がむき出しになっている状態になります。
柱の太さや基礎の状況から、昭和の東京オリンピック前の建物であることが
わかります。基礎が分断され一部、大谷石などで継ぎはぎになっている
状態です。この状態ではとても2階を背負う基礎にはなっておりません。
布基礎補強(一部新設)を提案し、フォールアンカー工法によるベタ基礎
を提案させていただきました。
この状況のため雨水も床下にまわり、ジメジメした状態、柱も私が押せば
倒れてしまいそうなほどぜい弱な状態となっていました。
基礎が終わるまでは、新たな柱を立てることができませんので、
構造体が倒れないよう応急処置をして基礎施工期間の
簡易補強をします。
布基礎を解体し、新たに布基礎を作っていきます。
型枠をつくり配筋を組んでいきます。
一部増築部分がありましたので、
増築部は新規で基礎を作っていきます。
基礎が完成しました。
新築ができればこのような手順を踏まずとも、一気に解体し、
一気にベタ基礎までいけるのですが、新築ができない都心ならではの事情もあり
時間と手間をかけて作業を進めていきます。
これが都心部の一戸建てリフォームの悩みどころでもあります。
今回は2階部分を背負う構造が必要であることと、
一階部分に工房、2階に居住スペース
となるため、工房部分では大スパンでの空間確保が必要であるため、
鉄柱3本と鉄梁2本を建物の中心付近に2か所、計6本の鉄柱と4本の鉄梁を
いれることで構造部分の強化を図りました。
木造住宅ではあまり使うことのない150角の鉄柱を中心に置き、両サイドを120角の鉄柱、
2本のC型チャンネル鋼材(通称Cチャン)で2階の柱を受ける計画をしました。
下は鉄骨屋に設計依頼をかけたラフです。
ところがここで事件発生、150角の鉄柱を立てる位置を掘っていくと、
水が湧き出してきたのです。。
これは予想していなかった事態。。
掘れば掘るほど水が出てきて、周りは水浸し状態に。。
調査をすると近くに水路があることが判明。。
一番大事な柱になるため、補強計画を立てることになりました。
このぜい弱箇所を1メーター程度掘り D13程度の鉄筋を新たに組み込み
コンクリートで固め鉄柱のベースと緊結する方法を提案。
それなりのセメント量になりますが、お客様にも納得していただきました。
、
生コンクリートを打設まで完了し、製作依頼していた鉄骨屋から
いよいよ鉄柱を搬入します。
新築ではなくリフォームを前提としているため
まだ既存柱をぬかず、鉄柱、鉄梁を組みました。
右ななめ下の人で隠れている部分が水があふれ出し、補強した箇所になります。
新規で作った布基礎にも鉄柱を緊結していきます。
逆側も同様に基礎に緊結していきます。
ベタ基礎の工程までここでやっとこれたという状況です。
一戸建てスケルトンリフォームは新築と違い
本当に手間がかかります。弊社も大手のリフォーム会社の大規模リフォームとよばれる商品の
下請けを長くやってまいりましたが、大手の営業マンもこのような手間を
わかっている人間は少ないのが現状です。
わかりやすくいうと、新築であればここまでの期間で家がもう建ってしまいます。
ベタ基礎の工程に入り、まずは砕石です。中心の鉄柱部分のベースは
頑丈に固定してあります。
メッシュを編んで敷き込み、湿気防止の防湿シートを隅々まで敷き込みます。
ここでコンクリートミキサー車を呼んで生コンクリートを打設します。
入り組んだ場所でミキサー車が入りませんでしたので、
手押し車(通称:ネコ)でリレーをして打設しました。
このまま湿潤期間を設けます。
この間に、弊社棟梁への指示を終えているわけでございますが、
木拾いを行い床伏せ図を書いて棟梁に、スケッチを渡し、
構造部材の手刻みを依頼していました。
2階の床伏せ図と断面図を書いて、棟梁と打ち合わせをします。
ベタ基礎の湿潤期間を待ち、手刻み加工が終わり、構造部材が搬入されます。
リフォーム大工といわれる内装大工ではこのような手刻みをできる職人は、
今現在かなり少なくなってきました。残念なことです。
リフォーム業がサービス業化してしまい簡易リフォームをする会社が増え、
それに伴い内装大工が増えました。
新築もプラモデルを作るような感覚で技術を必要としない時代に
なってきました。弊社では常用と呼ばれる棟梁が何班かおりますが、
大手の新築だけは請けさせないようにしています。
それは、一度請けてしまうとなかなか戻ってこれなくなることもありますが、
最大の理由は、技術力が落ちてしまい、
このような一戸建てのスケルトンリフォーム
のような改築でまったく叩けなくなってしまうからなのです。
我々のような会社は、次世代にこれらの技術を継承していく義務があると考えております。
このタイミングで古い柱を撤去し、新たな柱、2階の床組を組んでいきます。
2階を背負うため、通し柱を入れ、梁、桁、根太等2階床組を組んでいきます。
2階床の捨て張りまで完了しました。
2階を一階の鉄柱と鉄梁で持たせているイメージが分かりやすい写真になります。
今回は、内装を施主様がやるという工事内容になっており、
構造の木組みまでが我々の仕事になりますので、下の写真のように一階天井も現し状態
のままとなります。
1階部分を鉄骨で2階を背負い、2階部分は木構造でくみ上げます。
今回のお客様は職人さんで、床・壁・天井の仕上げはDIYでご自分で施工したい
お客様で構造造部のみのご依頼も弊社ではよくございます。
このような難易度の高い一戸建てリフォーム工事は、木造の知識を有している技術優位の会社へ
相談をすることをお勧め致します。
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