一戸建てスケルトンリフォームの際に構造の傾きを補正するケース (北区Y邸③解体工事)
こちらは一戸建てスケルトンリフォームの基礎工事です。
既存の状況は①
解体時の状況は②
に記載しています。
解体作業が終わると基礎補強工事になります。
こちらのお住まいはベタ基礎への変更工事だけでなく
中心部の基礎に亀裂が入っている為、
基礎補強が必要になります。
まず鋤取りして基礎の高さの墨出しします。
鋤取りすると既存の土台が浮いているのが
一際目立っている状況です。
この部分は建物自体の傾きをジャッキアップで
補正後にべた基礎&基礎補強で対処します。
仕上げ材はほとんど効いていない状況であったことがわかります。
一箇所ではなくこのように土台が浮いてしまっている箇所が
数カ所ありました。
今回の一戸建てスケルトンリフォーム(改築)
は良いタイミングであったと思います。
基礎工事
フォールアンカー工法により配筋を布基礎に緊結します。
既存の間取りでは、基礎が十分ではなく、外周部以外のほとんどが
束(ピンコロ)で土台を支えるという状況であったため
提案間取りでは、構造的にみても頑丈になるように
布基礎を立てる箇所を増やし建物を安定させる狙いです。
新規で布基礎を設置する箇所に
新規配筋を施します。
生コンクリートを土間に打設しベタ基礎にします。
コンクリートミキサー車が入り組んでおり入りませんの、
猫車で運び手作業で、土間を打設しました。
打設後は湿潤期間を設けます。
17センチ建物が傾いている状況であることが解体後の調査で
わかっておりましたので、落ちている部分の土台にジャッキを当てて
ジャッキアップをします。
ジャッキアップにより
新規布基礎間仕切り基礎部分
既存の間取りで布基礎がない箇所(床がフワフワしていた箇所)
布基礎を設置するための型枠組みをします。
亀裂が入っていた中心部の基礎は補強を加えるため基礎幅を増やし
強固にするためにアンカーを入れ緊結する想定で型枠を組みます。
中心部の亀裂の入っていた補強部とその他の構造上弱いポイントに
型枠を組んでいます。中心部は両側から補強する計画です。
コンクリートを打設後の布基礎です。
これで2階の荷重を受け一階の床をしっかりとした
本来の理想的な形へ施工できました。
このあと木工事の工程で土台を乗せ、床組ができるという段階に
なりました。
アンカーボルトは土台の中心に来るように打ち込んでいます。