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スケルトンリフォーム一戸建てでの制震という考え方
前回のスケルトンリフォーム一戸建てでの補強と外壁屋根についての考え方
で補強についての特に築年数の経過した建物での土台と柱の腐食が進んでいる場合
スケルトンリフォーム一戸建てでの対処法を解説致しました。
今回は耐力壁についての説明を致します。
中野区 K様邸の今回のリフォームには制震ダンパーを仕様しております。
2011年3月11日におきた東日本大震災後、
40年以上経過するリフォーム後に住まわれるK様はお住まいの耐震性にとても不安を
抱かれていました。
リフォーム後に補強をしないまま、既存のお住まいで大地震が起こった際の耐力を調査する必要が
ございましたので、 診断を開始。
診断の結果、「0.46」という数値がでてきました。
この数字は、建築基準法で想定する大地震動での倒壊の可能性を点数化したものになっており、
0.7未満は、倒壊する可能性が高いとされています。
地震からお住まいを守るためには、主に『耐震』『免震』『制震』の3つの工法があります。
ここで簡単にこの『耐震』『免震』『制震』の違いを説明したいと思います。
みなさんが一番聞きなじみのある耐震です。
耐震とは、地震に耐えるために建物をより強固に固め、
地震に対して真っ向から立ち向かい、なんとか耐えようとする工法です。
ただし、固めることにより地震の揺れが増幅する欠点があり、
倒れはしなかったけれど、実は内部はガタガタになっていて、
次の地震がきたときには耐える力が残っていないというケースもあります。
数字は補強の分だけ稼げますが、万が一半壊した際に、耐震の場合
次の地震の揺れで倒壊の歯止めが利かず完全な倒壊になる可能性もございます。
『免震』とは、
基礎と土台の間にエネルギー絶縁装置を設置して、
構造躯体に作用する地震エネルギーを伝えないようにする工法です。
地震対策として最も良いとされていますが、費用が非常に高く、
敷地や立地に制約があります。
新築等で条件と費用面をクリアできる場合ベストな選択肢となりえる工法です。
最後に『制震』です。
制震とは地震にブレーキをかける工法。
地震による建物の揺れをエネルギーとしてとらえ、
制振装置でそのエネルギーを吸収(正しくは熱エネルギーに変えるように)します。
「熱に変える」ということは、ブレーキと同じ発想で地震で揺れる建物にブレーキをかける工法。
ブレーキをかけることで、建物の揺れ、構造体の損傷も軽減できます。
免震に比べ経済的で間取りや敷地に制約がありません。
考え方です。
よく自治体で耐震工事をした場合に助成金がもらえることが
ありますが、こちらもよく対応させていただいておりますが、
結果的に高い調査費用と高い耐震補強費用を合計すると助成分を引いても
100万円は超えてくることが多いので、弊社では建物の状況にもよりますが、
費用対効果の高い制震装置をお勧めすることがあります。
K様は、出来る限りコストを抑えたいというご要望をいただいていたので、
耐震工事をした場合と同じ効果が得られる上で、
万が一倒壊の恐れがある場合に、
倒壊にブレーキを掛けることが可能な『制震工法』をご提案させていただきました。
オーバル社のITダンパーの写真です。これを一つの壁に3つ設置します。
指示書に基づいて施工をしていきます。
K様のお住まいでは1階に4か所、2階に2か所のダンパー設置になりました。
上記1階部分は構造上必要とされる箇所に4か所の設置指示がございます。
上記2階部分は2か所の設置指示です。
こちらの指示に従い全箇所の設置をすすめていきます。
外壁側からの制震ダンパー装置による補強工事。
室内部耐力壁部分への制震ダンパー装置による補強工事です。
指示書通りの場所にすべて制震ダンパー装置を設置していきます。
今回
スケルトンリフォーム一戸建てでの制震ダンパー設置を事例を通じて
ご紹介いたしましたが、このようなスケルトンリフォームをされない場合で
制震ダンパーだけを設置したいと要望されるお客様もいらっしゃいます。
一戸建てのスケルトンリフォームでもない限り本格的な耐震補強となると
解体費用などを含めかなり費用が掛かってきてしまいますが、
制震ダンパーは解体部分を最小限に抑えることができる
ことが費用を抑えている利点でもあります。
スケルトンリフォーム一戸建てをされない方で制震ダンパーを設置したい場合
以下の弊社ホームページで最小限の解体で制震ダンパーの設置手順を説明
していますので是非ご覧ください。
→ 一戸建てリフォーム費用価格の注意点①
→ 一戸建てリフォーム費用価格の注意点②
→ 一戸建てリフォーム費用価格の注意点③
→ 一戸建てリフォーム費用価格の注意点④
→ 一戸建てリフォーム費用価格の注意点⑤
また、
価格や費用をどう捉えれば良いのか?
どのような業者に依頼すべきか?
改築と改装の違いなど
につきましては
『リフォーム一戸建ての費用価格で損をしない虎の巻』という形で、
以下に選択の基準や損をしない為の正しい指標をお伝えしておりますので
参照いただければと思います。
以下に一戸建てのスケルトンリフォームをする前に読んでいただきたい内容をまとめております。
木造リフォーム・改築を予定されている方は是非読んでみてください。
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